昔、有名人にエレベータで会った話ー福井で

2023-03-10 (金)(令和5年癸卯)<旧暦 2 月 19 日>(友引 丁卯 一白水星) Edla Ada 第 10 週 第 27058 日

 

ニュートン」といふ日本の科学雑誌は今も健在だが、創刊されたのは1981年である。初代編集長は竹内均先生であった。2004年に亡くなられたが、この先生に偶然お会ひしたことがある。仕事で福井に出張してゐて、市内のホテルでお目にかかった。先生は福井県大野市のご出身であるので、福井にご縁が多かったのかもしれない。僕がエレベータに乗ったら先生がゐらっしゃった。軽く会釈をして行先階のボタンを押したら、その瞬間に上行きと下行きの向きが変はってしまった。僕は「シマッタ」と思ったのだが、状況を察せられた先生は「私の方が下りないといけないね」とおっしゃって下りられた。それが全く僕を責める様な雰囲気がなくて、あそこで下りるべきは僕の方であったのに、どうして良いかわからないうちに先生はサッと下りられたのだった。偉い先生とはかういふものかと思ったのを今でも覚えてゐる。ところで、エレベーターと言へば、30年ほど前まではデパートにエレベーターガールが乗ってゐて、「ご利用の階をお知らせください」とか聞いてくれたのである。今の若い人には信じられないかもしれないが、日本にはそんな時代もあった。

昨夜また雪が降って、木々の梢も雪化粧して、花が咲いた様に綺麗だった。