余人をもって替へがたし

2023-02-03 (金)(令和5年癸卯)<旧暦 1 月 13 日>(先勝 壬辰 二黒土星) Disa Hjördis 第 5 週 第 27023 日

 

平家物語巻第四の「大衆揃」に鶏鳴狗盗のエピソードが出てくる。百人一首清少納言の歌として出てくることもあって、日本人にはよく知られた話である。この話を聞くにつけて、この世の中に生きていくには、他の人では真似のできないことを何かひとつ身につけるべきなのかなと思ふ。人はそれでリスキリングに励むのかもしれない。だが自分の会社生活を振り返ってみると、さうとも言ひきれないこともある。「この人でなければ会社が成り立たない」のであれば、その会社は不安定である。むしろ誰が担当しても同じ結果になる様な制度でなければいけない。さうであってこそ誰もが安心して、他の人に任せて休暇を取るといふこともできるのだ。すると何かに抜きん出てゐたいと思ふ気持ちは良いことなのか悪いことなのか。最近はAIの技術が発達して、大概の仕事を機械がやってくれる時代を迎へやうとしてゐる。そんな時代には、機械に任せられないレベルで、やはりその人でなければならないことが出てくるのではないだらうか。するとリスキリングに励む場合も、機械に任せられないレベルのものをめざすべきなのかなとも思ふ。鶏の鳴き真似は機械でもできるかしれない。

今日は節分。曇りの一日であった