スウェーデンの原子力

2022-12-21 (水)(令和4年壬寅)<旧暦 11 月 28 日>(友引 戊申 七赤金星) Vintersolstånd Tomas 第 51 週 第 26979 日

 

僕がスウェーデンに引っ越してきたのはチェルノブイリ事故の翌年であった。その事故をきっかけに、スウェーデンでは原子力発電を段階的にやめていかうといふムードであった。その頃、スウェーデンは2010 年までに原子力から完全撤退しようといふ国民投票もあった。実際に閉鎖された原発もあったけれども、その目標は達成されなかった。今年は9月に選挙があって、その結果政権交代があった。その影響もあってか、最近では新しい原子力発電所を建設しやうといふ方向に気運が転じつつある。新しい政権では、電力会社 Vattenfall に「調達指令」の形で新炉の建設を促すほどの勢ひであった。ところが、昨日、思はぬ方面から横槍が入った。異をとなへたのはスウェーデンの産業界で、「新しい原子力発電所を建設するかどうかを決定するのは、企業や投資家や市場の条件などによるのである。政府の役割は障害を取り除くことであって、建設を決定することではない。」と釘を刺した。政府の勢ひの行き過ぎをチクリと刺した形で、全体的にはやはり新炉の建設に向かって展開するのだと思ふ。スウェーデンでは、大方針として核燃料サイクルを視野に入れてゐないので、その分日本よりは随分身軽である。それぞれの国にはその国の状況があり、単に原子力に推進か反対かと云ふ二者択一で判断してはいけないと思ふ。

今日は冬至。その時刻が日本時間では既に22日になるので、日本の暦では明日が冬至