AI に期待するもの

2022-12-11 (日)(令和4年壬寅)<旧暦 11 月 18 日>(仏滅 戊戌 八白土星) 3:e advent Daniel Daniela 第 49 週 第 26969 日

 

世の中はデジタル化が進んで、便利になった一面もあるが、困る場合もある。外国に住むからさう感じるのかもしれないが、どこで誰に助けてもらへるのか分からずに孤独になってしまふことも現代のひとつの特徴ではないかと思ふ。例へば電話だ。何かの相談をしようと思ってどこかに電話をしても、すぐに担当者が電話に出てくれることはほとんどない。「ご用件を次の番号からお選びください」とか自動音声が流れる。どの番号が該当するか自信がなくてもともかくどれかを選ぶ。ここでちょっと心が折れる。番号選びの関門をいくつか過ぎてから、「担当者にお繋ぎします」となって延々と待たされることも多い。どうして最初から担当者に繋いでくれないのかと思ふが、これも人手不足からくるのかもしれない。電話をかけた時、相手は機械でも良いから、ともかくもこちらの尋ねたいことを普通に喋らせてほしい。自分の尋ねたいことを正確に手短に説明するには、質問する側もあらかじめ質問内容をまとめてから電話することが必要なのかもしれないが、電話で相談してゐるうちにそれがまとまってくる場合もあると思ふ。そのようなやり取りをAIが受け持ってくれないかなと思ふ。ネット上には「よくある質問」がたんとある。だが、それらは本来消費者に探させるべきものだらうか。かかってきた電話の内容が典型的な「よくある質問」であったとしても、AI はにこやかに対応してほしい。話す言葉も、日本語でも英語でもスウェーデン語でもーーいちいち数へ上げる煩を避けるならーー世界中のどんな言葉でもどんな方言でも、あらかじめどの言語でやるからねと設定しなくても、聞いただけでちゃんとわかってほしい。自動運転とか自動翻訳とか自動設計とか AI は今や色々な分野で活用が広がってゐるやうだが、普通に人間と会話して、ことの重要性や緊急性を判断し、問題解決の交渉先まで連れて行ってくれたり、こちらを安心させてくれるやうな消費者の実生活に即した AI の開発は遅れてゐるのではないだらうか。僕が知らないだけで本当は進んでるのかな。ともかくこれは消費者が一番望んでゐることだと思ふ。