日本の桜のイメージ

2022-04-26 (火)(令和4年壬寅)<旧暦 3 月 26 日>(仏滅 己酉 七赤金星) Teresia Terese 第 17 週 第 26746 日

 

昨日のブログには「かげともさん」から早速コメントをいただいてしまってありがたうございます。どこかで読んでくださる方があるのは嬉しい事です。ところで、スウェーデンにも桜はありますが、10年前にはもっと少なかった気がします。わが町にもある通りの中央分離帯に桜が植えられて何年か経ちました。家のすぐそばにも桜の木があります。桜が咲くのはもちろん嬉しいのですが、どこか日本の桜とは違ふ感じがあります。何が違ふのかはよくわかりません。日本の桜に対するイメージは、日本が太平洋戦争を体験したことで少し変はったかなと思ひます。戦艦大和が徳之島の北西洋上で沈没したのは昭和20年4月7日のことでした。3月29日に呉軍港を出港した後にも艦上では厳しい電探射撃訓練があり、熾烈を極める綜合応急訓練があったと本に書かれてあります。吉田満の「戦艦大和ノ最期」からその部分を引きます。4月5日の記述です。「訓練休憩中、桜、桜ト叫ブ声 見レバ三番見張員ナリ 見張用ノ定置双眼鏡ヲ陸岸ニ向ケ、目ヲ当テシママ手ヲ上ゲタリ 早咲キノ花ナラン 先ヲ争ッテ双眼鏡ニ取付キ、コマヤカナル花弁ノ、ヒト片ヒト片ヲ眼底ニ灼キツケントス 霞ム「グラス」ノ視野一杯ニ絶エ間ナク揺レ、ワレヲ誘ウ如キ花影ノ輝キ 桜、内地ノ桜ヨ、サヨウナラ」桜の花を見るたびに僕はこの部分の描写を思ひ浮かべてしまひます。僕にとってはそれが日本の桜のイメージです。スウェーデンの桜からはそのような連想を感じないので、それが違ひかなと思ったりします。

Nyköping の桜も満開に近い