「すごい物理学講義」読後感4

2022-03-31 (木)(令和4年壬寅)<旧暦 2 月 29 日>(赤口 癸未 八白土星) Ester Noa 第 13 週 第 26720 日

 

太陽の光が地球に届くまで、8分19秒かかると言はれてゐる。でも、これを、今地球に届いた光は 8分19秒前の光だと単純に思ってはいけないのかもしれない。僕もよくわからずに書くのだが、現在といふ時間はいまここでしか有効でない。自分から離れて遠くへ行けば行くほど、その現在の幅が広がって行く。その広がりのある現在の両端のどちらが古いか新しいかを論じることができない。それで、ただ今この瞬間に太陽表面では何が起きてゐるかと問ふことは、問ふこと自体がをかしいといふことになる。今この瞬間は、今ここにしかないものだから。太陽がその場所で過ぎ行く時間と、地上の僕がこの場所で過ぎ行く時間を共通のひとつの座標の上に並べることはできない。君には君の時があり、僕には僕の時がある。でも、さうすると8分19秒といふ時間は何だろう。距離を単に光の速さで表してゐるだけといふことだろうか。自分で書きながら僕にはどうもよくわからない。

f:id:sveski:20220401043656j:plain

今年もはや三月が過ぎた