人間の時間感覚

2022-01-10 (月)(令和4年壬寅)<旧暦 12 月 8 日>(先勝 癸亥 一白水星)成人の日 上弦 Sigurd Sigbritt 第 2 週 第 26640 日

 

人の一生はせいぜい百年程度のものである。それで、千年に一度の災害といへば、もう滅多に遭遇することのない、例外的な出来事に遭ってしまったといふ風に僕などは思ってしまふ。けれどもこれはあまりにも自分といふ個体に固執した、近視眼的な感想ではあるまいか。個体は百年程度で寿命が尽きたとしても、種としては何万年も生き延びるのである。時間への感度をそのようなスパンで見なければ、これからの、恐らくは災害多発の時代を、生きて行くのが難しくなるのではないか。人は簡単に「明日は何が起こるかわからない」といふけれども、さう言ふ言葉の陰で、「自分だけは大丈夫だろう」みたいな根拠のない安堵感を幾分なりとも持つものだ。個体としてここで滅びるのはやむを得ないとの覚悟を、心の奥深いところに持つべきなのかもしれない。個体としてはここで滅びたとしても、種としてどのように生き延びるべきかといふ見方も大事なのではないかと思ふ。

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散歩に出るのはいつも夕方になってしまふ。