スウェーデンの郵便料金

2022-01-09 (日)(令和4年壬寅)<旧暦 12 月 7 日>(赤口 壬戌 二黒土星) Gunnar Gunder 第 1 週 第 26639 日

 

日本では海外へ郵便を送る場合、ハガキなら世界各地あて 70 円で行く(船便なら60円)。安い。封書の場合は宛先の地域によって分類されてゐて、例へばヨーロッパ宛航空便なら定形で25グラムまで 110 円(船便にするなら 20g まで90円)である。安い。それももう何年も据え置かれてゐる。スウェーデンでの事情はどうか。まづ、船便といふ選択肢はない。宛先の区別も国外なら世界各地宛同一料金である。さらにはハガキ・封書を問はず50g以下同一料金といふ驚くべき料金体系である。もっとすごいのは、その料金表が予告なく頻繁に変更されることである。2年前にクリスマスカードを送った時は1通あたり22クローネであった。年が明けてまもなく日本へ22クローネの切手を貼って郵便を出したら、Postnord から封書が届いた。「あなたが出した郵便は料金不足で配送されません。もし、配送して欲しいなら不足料金2クローネと、このように煩はしいことをしてくれた分の手数料44クローネとを併せて46クローネを振り込みなさい」といふ通知であった。前回の料金改定から日数が経ってなかったので、まさかまた改定があったとは知らずにゐたのである。ニュースなどでの通知もなく、こっそりと料金改定されたフシがある。今日また郵便を1通出すことにした。去年の例があるので、投函する前にもう一度ネットで料金表を再確認してみると、なんと去年に続いて今年もまた2クローネ値上げされて、1通あたり26クローネになってゐた!どうやらこの国では、年が改まる毎に郵便料金が改定されるらしい(知らない私がバカだった、のね)。それは郵便配送の事情が経営を圧迫するから止むを得ずといふよりも、電子通信が一般になった今、封書やハガキの扱ふ量を極力減らしたいといふ意図が透けて見える。一度にたくさん値上げすると目立つので毎年2クローネづつ値上げするのである。消費者は次第に追ひ込まれて行く。料金表は一瞬で変はるが、その料金にちょうど見合った切手はなかなか発行されないので、封筒には何枚もの切手を貼り足すことになる。これもデジタル時代の宿命かもしれないが、何とも割り切れない感じがした。その一方で、日本での郵便料金表は親切のあまり複雑すぎる気もする。きめの細かい料金設定には敬意を払ふけれども、今の時代に、50グラム程度以下の郵便は全て航空便のみの扱ひでも良いのではないかとも思ふ。

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雪道の散歩。斜面をソリで滑る子や雪遊びの子供達を見た。