プレートテクトニクスとプルームテクトニクス

2021-04-26 (月)(令和3年辛丑)<旧暦 3 月 15 日> (大安 甲辰 二黒土星) Teresia Terese   第 17 週 第 26371 日

 

プレートテクトニクスといふ理論は今では常識になってゐる。僕も人に説明できるほどは知らないが、とても興味を持ってゐる。僕らの住む大地は不動ではない。日本の国は、4つのプレートの上に乗ってゐる。陸のプレートとしてユーラシアプレート、北アメリカプレートがあり、海底プレートとして太平洋プレート、フィリピン海プレートがある。この4つのプレートがぶつかってせめぎ合ふ場所が、三陸沖の日本海溝であったり、和歌山、四国沖の南海トラフであったりする。糸魚川と静岡を結ぶフォッサマグナユーラシアプレートと北アメリカプレートの境界である。太平洋プレートは三陸沖の日本海溝で北アメリカプレートにぶつかり、その斜め下方へ沈みこむ。相手がグイグイと下へ沈み込んでくるので、北アメリカプレートの境界部には歪みが蓄積し、あるところまでくると耐えられなくなって、ポーンと跳ねる。そこで巨大な地震が起きる。2011年3月の東日本大震災はそのようにして起きた。ところで、沈み込んだ太平洋プレートはその後、どのようになるのだろうか。それがひとつの疑問であったが、昨日読んだ本に書いてあった。プレートが沈み込む場所は地殻と上部マントルの境である。地球の内部はかなり高温で、中心部へ行けば行くほど温度が高い。まださほど熱くない上部マントルでも 1500℃から2000℃もある。岩石が溶けてしまふ温度のように思ふが、ビシッと圧力がかかってゐるために固体のままである。固体のままではあるのだが、プレートはその中をじわじわと中心部に向かって進み、下部マントルとの境界に達する。下部マントルは密度が大きいので、それより先には進めない。しかし、そこでプレートの残骸が成長して巨大になると(直径数百km)、下部マントルよりも密度の大きな物質に変はる。そこでプレートの残骸は下部マントルの中をさらに沈み込むようになり、ついには外核表面まで到達する。そこは5000℃もある世界である。この地球の中心へ向かふ流れの理論はプルームテクトニクスと呼ばれる。地球といふ星は内部でも不思議なことがいっぱいだ。他の惑星ではこのようにはなってないと思ふ。宇宙広しといへども地球に似た星を見つけるのは難しいのではないかと思ふ。今日の記事は、鎌田浩毅著「やりなおし高校地学ー地球と宇宙を丸ごと理解する(ちくま新書)」(Kindle版)を見て書いた。

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階段のある道を散歩することもある