初散歩

2021-01-03 (日)(令和3年辛丑)<旧暦 11 月 20 日> (赤口 辛亥 四緑木星) Alfred Alfrida   第 53 週 第 26259 日

 

コロナ禍の2020年といふ年をともかくも無事に過ごすことができたせいか、緊張感が抜けて、元旦と翌日の二日間は寝て過ごしてしまった。今年は親戚で集まったりもしない正月であるので、余計に気が緩んだかもしれない。今年の僕の目標のひとつは、なるべくため息をつかないことである。今更この歳になって自分の性格を変へられないとは思ふが、僕には悪い癖があって、なんでもない時に何かを思ひ出してため息をついてしまふことが多い。そばでこれを聞いた同居人などは何故の嘆息であるかわからずに、自分が何かまづいことをしたかと心配してしまふ。前後の脈絡を欠いた男のため息は周囲の迷惑になるばかりである。できるだけ慎もうと思ふ。芥川龍之介の小説「杜子春」で、杜子春は仙人の弟子にしてもらふのだが、絶壁の岩の上にひとりにさせられて、どんな魔物が現れても決して声を出してはいけない、さもなければお前は仙人になれない、と約束させられる場面が出て来る。僕はもう今では仙人になりたい希望をほとんど捨てたから良い様なものだが、あの様な修行には僕は到底耐へられない。そんなことを思ひながら今年初めての散歩に出た。今年は丑年である。焦らずにゆっくりと、牛のように少しづつ歩んで行きたいと思ふ。ため息をつかずに。

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今日も曇りであったが地平の淡いブルーが希望をくれた