ルシアの朝

2020-12-13 (日)(令和2年庚子)<旧暦 10 月 29 日> (友引 庚寅 七赤金星) 3:e advent Luciadagen Lucia   第 50 週 第 26238 日

 

ルシアの日のテーマソングは「サンタルシア」である。日本では「サンタルチア」と習った。その歌を習った中学生の頃には、イタリア民謡と聞いてゐたので、なんとなく地中海の明るい季節や夏の月を思ひ浮かべてゐたのだが、スウェーデンに来た時、そんな南国の歌が北の果ての真冬の暗い季節に歌はれることを知って驚いた。それがこの国の古くからの伝統なのである。今年は集会も行はれないので、異例のルシア祭になったのだろうと思ふ。我が家では夜になってから SVT play で ’Luciamorgon från Jukkasjärvi’ といふ番組を見た。11月に録画されたものの様である。美しい音楽に風景の画像も挿入されて十分に楽しむことができた。ところでたまたま今日は、裏千家淡交会のStockholm のビデオ寄合があったので、ネットに繋いで同居人と参加してみた。和菓子と季節についてのお話などがあった。食べる時にはあっといふ間に食べられてしまふお菓子であるが、そのひとつひとつが丁寧に作られる過程を知って、日本人の美意識や繊細さを改めて思った。人の一生も同じ様なものかもしれない。そこを丁寧に生きるかどうかはその人次第だと思ふ。またサンタルシアの話に戻るが、調べるとスウェーデン語の歌詞は以下の様である。僕は全く歌へないのだが、転記してみる。長く深い夜の闇に家の中で明かりを灯して歩む様子を歌ってゐるのだと思ふ。「空に白き月の光」とはイメージが違ふ。

Natten går tunga fjät

rund gård och stuva;

kring jord, som sol förlät,

skuggorna ruva.

Då i vårt mörka hus,

stiger med tända ljus,

Sankta Lucia, Sankta Lucia

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他の用事をしてゐたら散歩に出るのがまた遅くなった