元気のない朝

2020-10-09 (金)(令和2年庚子)<旧暦 8 月 23 日> (赤口 乙酉 九紫火星) Ingrid Inger   第 41 週 第 26173 日

 

朝起きた時の気分は毎日少しづつ違ふものだ。朝起きると動き始める前に血圧と拍数と体温と血糖値を測る。それから浴室に行ってろうそくに火を灯し、体重を測る。裸になったついでにちょっとしたスクワットと冷水摩擦もしくはシャワーをする。洗面台と便器をサッと拭く。それから部屋に戻って足の裏のマッサージと爪のやすりがけ。それから布団をあげる。朝の儀式の様なものだ。この辺までこなすと、大体今日も一日が始まるなといふ気分になるものだが、今日は元気が出なくて、スクワットと冷水摩擦以下を省略してしまった。毎日ストレスのない生活をさせてもらってゐるのに、僕の身体はまだ休みたがってゐる。自分に甘いと思ふが、そんな時は休みたいだけ休ませる様にしてゐる。若いときは早起きするのがさほど苦痛でもなかった。日本の戦争映画などを見ると起床ラッパが鳴ると一斉にたくさんの若い兵士たちが起き出して、怒涛のごとく行動開始する場面を見ることがある。あの様な生活は今の僕にはできない。よく眠れなかった兵隊さんはきっと辛いだろうなと思ふばかりだ。それとはかけ離れた安楽に生きる僕は、元気が出ない朝は、無理をせずにまた寝る。すると同居人はさも幸せさうな表情をする。それで僕はますますダラけてしまふ。世の中には大変な苦労を抱へた人が大勢ゐるのに、こんなに楽をさせてもらって申し訳ないと思ふ。目に見えないところで犠牲になってくれる人があって、今の自分の安楽があるんだと思ふ。

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夕方の散歩に出る元気はありました