平家物語「座主流1」

2020-10-02 (金)(令和2年庚子)<旧暦 8 月 16 日> (大安 戊寅 七赤金星)満月 Ludvig Love   第 40 週 第 26166 日

 

平家物語を手で書き写す作業は遅々として進まないが、何とか巻第2に入った。これまでのところでは、国司師高と目代師經が権力をかさに着て加賀地方で好き放題に暴れたので、白山中宮比叡山にこのことを訴へた。比叡山では国司師高と目代師經の断罪を求めて大衆が山を降り、京の町へ実力行使に出た。この結果、長い月日がかかったが、結局師高は尾張へ流され、師經は獄につなげられた。これで一件落着かと思はれたが、後白河院は苦々しい思ひをフツフツとされた。何故、そんなことで皇居の門前までも比叡山の大衆に押し寄せられなければならないのか、といふわだかまりである。その後白河院のお耳元に西光法師父子が囁く。西光法師は打倒平氏の志で繋がるものであるので、後白河院はお耳を傾けられた。処罰された国司師高は西光法師の子であり、目代師經はその弟であるから、西光法師としては山門の大衆に一矢報いたくてうずうずしてゐる。「あの様な大規模なデモが起きたのは、天台座主である明雲大僧正が背後で大衆をそそのかしたからに相違ありません」西光法師はおそらくその様に後白河院に讒言した。天台座主といへば、当代アカデミーの最高峰であった。

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お昼の時間帯にも少しだけ散歩をすることがある。