原爆の日

2020-08-06 (木)(令和2年庚子)<旧暦 6 月 17 日> (仏滅 辛巳 一白水星) Alfons Inez  第 32 週 第 26109 日

 

6日は広島の日、9日は長崎の日。若い人たちの中には、75年も昔のこと、いつまでも引きずって振り返らなくても、もうこの辺で良いではないかと思ふ人もゐるかもしれない。しかし、このことは、戦争でやられた怨みを忘れないとか、臥薪嘗胆とかいふ意味ではなくて、本当に人類が繰り返してはいけないことを世界の人々に日々新しく思ひ起こしてもらふために、やはり忘れてはいけないことであると思ふ。怨みをもって怨みに報いるためでは決してない。原爆を投下した側のものどもは、自分たちがしたことは「戦争を早く終結するために必要なことであった」と罪を正当化してはばからない。彼らにとって、亡くなった人たち、被曝に苦しんだ人たちの数は単に統計に過ぎないのだ。実際、遠い昔に、遠い極東の島国の上空に炸裂した閃光を思ってみよと言っても、毎日のことで忙しい世界の人々は、その状況を皮膚感覚で自分のこととして想像できないのが現実かもしれない。その様な人たちに反省を促すのはそもそも無駄な努力なのかもしれない。しかし、日本に生まれた自分たちまでもが同調して、彼らと同じ様な無感覚な人種に、ホイホイと陥って欲しくないと思ふばかりである。いつの年であったか、防衛大臣までもが「あれはしかたなかった」と発言したこともあるくらいだから心配なのである。

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中学生の時に習った「庭の千草」は英語の題では「夏の最後のバラ」