安物買ひの是非

2020-07-28 (火)(令和2年庚子)<旧暦 6 月 8 日> (先勝 壬申 一白水星) Botvid Seved 第 31 週 第 26100 日

 

何かの買物をする時に、少し高くても良いものを買って長く使ふ方が、安物を買ふよりも良い様な気がする。もしも絶対に壊れない丈夫な靴を作れば人は買ひ換へてくれないといふ問題はあるかしれない。ところが、現代では技術革新のスピードが早いので、ある製品を長く使ふとそのうちにサービスが終了してしまふ問題もある。安いものを買って頻繁に新しいものに買ひ換へるやり方が現代にマッチしたスタイルなのかもしれない。でもそれは結局廃棄物を増やすことにもなり、どうなのかなと思ってしまふ。大量消費から離脱するためにも、世の中の技術はもう少し緩やかに変化すべきと思ふ。だがその一方で、いまの時代は変化に対応できなければ衰退の一途をたどるのみである。コンピュータのOSもどんどん進化する。そのうちに飽和して、決してアップデートすることのない「不動のOS」が現れてくれないかなと思ってしまふが、こんなことを思ひ出したらもう老人だ。僕らの身体を形成する細胞も生命の営みで日々アップデートされてゐることを思はねばならない。「日々これ新たなり」は心構へだけのことを言ってゐるのではない。果たしてコロナ後の世界は大量消費をよしとするスタイルから脱皮するのだろうか。するとすればそれはどんな点まで行ってバランスすることになるのだろう。それとも万物の流転に平衡点などないのだろうか。

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ひととき雨も降ったが、今日は一面の曇り空。夏とは思へぬ涼しさであった。