平家物語「東宮立」

2020-06-15 (月)(令和2年庚子)<旧暦閏 4 月 24 日> (先負 己丑 八白土星) Margit Margot 第 25 週 第 26057 日

 

二条天皇崩御の翌年、仁安元年(1166年)10月、後白河院の別の皇子が東宮にお立ちになった。母は建春門院ー平清盛の妻・時子の異母妹、平滋子ーである。二条天皇がご存命中は、勢力争ひのことがあって、後白河院はこの皇子を東宮に立てることはおできにならなかったが、お亡くなりになったことを機に一気に進展した。ただし、東宮主上である六条天皇の御伯父にあたられ6歳、六条天皇は御甥で3歳。何ともをかしな関係であった。仁安3年(1168年)に六条天皇まだ5歳で東宮践祚となり、いまだ御元服もなくして太上天皇と呼ばれた。新しくお立ちになった帝が高倉天皇である。平氏の勢ひはますます盛んとなり、平時忠は清盛の妻の兄といふだけの関係であったが、國母・建春門院の兄といふ立場となってからは、叙位除目も時忠卿の思ふままとなり、卿自身「平氏にあらずんば人にあらず」とまで豪語するに至った。

今日までに平家物語東宮立」までを手書きで写し取ったので、自分へのメモとして書いた。ついでに勉強したことを書けば、新古今集によく出てくる式子内親王後白河院の皇女であるから、二条天皇以仁王高倉天皇の御妹といふことになる。藤原定家高倉天皇とほぼ同年齢、また西行平清盛と同年齢で、若い頃、ともに鳥羽院北面武士であったが、西行は1140年、23歳で出家した。

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6月になってから窓の外に小鳥がよく来る様になった。