閻魔大王のノートブック

2020-05-27 (水)(令和2年庚子)<旧暦閏 4 月 5 日> (友引 庚午 七赤金星) Beda Blenda  第 22 週 第 26038 日

 

小さかった頃、人は死ねば閻魔様のところへ連れて行かれ、その前で懺悔せねばならないと言はれた。生前その人が、どんな良いこと悪いことをしたかは、閻魔様のノートブックに全てつけられてあるから、言ひ逃れはできないのだと聞かされた。悪事を働いた人は地獄に落ちるとも聞かされた。閻魔様のノートブックはどの様に記述されるのかなと思ふことがある。ノンフィクション文学の様であるのかな。ノートにつけると言っても、世の中にあった出来事を文字で表すことは結構難しいものだ。見る角度によっては良いことか悪いことか分からないこともある。自分では全然悪いと思ってなかったのに、閻魔様からは罪だと言はれることもあるかしれない。情報とは一体何かなと思ふ。「リンゴはなんにも言はないけれど、リンゴの気持はよくわかる」といふ歌があるが、リンゴの気持だってひとつの情報であると思ふ。頭に浮かぶモヤモヤとしたことだって、才能がないから文字にできないだけで、情報には違ひないのではないか。文字にしなくても一瞬でスッと人に伝はる情報もある。何かを考へても、もしそれを文字で表すことができなかったなら、何も考へてないのと同じことになるのだろうか。

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今の季節はあちこちでライラックを見かける。