平家物語「禿髪」

2020-05-13 (水)(令和2年庚子)<旧暦 4 月 21 日> (赤口 丙辰 二黒土星) Linnea Linn   第 20 週 第 26024 日

 

仁安3年(1169年)11月11日、平清盛51歳、病を得て出家。すると病はたちどころに癒えた。平家一門はますます栄へ、平時忠は「平家にあらずんば人にあらず」とまで言ひ放った。多くの人たちは草木がなびく様に平家に靡いたけれども、その隆盛を不満に思ふ人もあった。そこで清盛は14~16歳の童を300人揃へて京中をパトロールさせた。平家のことを悪く言ふものがあれば、その家に乱入して資財雑具を押収、本人は逮捕された。これはまるで、現代の中国共産党による市民弾圧と同じである。コロナ対策の初動も医師の良心に無法な弾圧をかけたことで遅れたと言はれる。日本にも同じ様なことをするものが昔から居たことを忘れてはいけない。いつの時代にもどこの国でも、人間は権力を握ると驕り高ぶって勝手なことをするものだ。その行く末がどの様になるかは、僕らは見守るより他はない。300人のパトロール隊は見ればすぐにわかる様に、髪を禿にきりまはし、赤き直垂をユニフォームにしたといふ。それで平家物語のこの節は「禿髪(かぶろ)」と呼ばれる。現代では当局による市民の監視がSNSの追跡などで可能であると聞くが、そんな名前を冠したアプリなどは決して出回らない様にお願ひしたい。

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寒い1日であった。立夏といふのに昼前に粉雪が舞った。