コロナをめぐる争ひは避けたい

2020-04-04 (土)(令和2年庚子)<旧暦 3 月 12 日> (友引 丁丑 八白土星清明 Marianne Marlene   第 14 週 第 25985 日

 

「新型コロナはこれまでのウイルスとは違ふ」と初期の警告をSNSで発信した中国の医師は、公安から処分を受けた後に感染して亡くなった。中国といふ国が、言論の自由を認めない社会であったことが初動の遅れにつながったのは間違ひない。習主席はそのことを認めないばかりか、「過剰に自己批判する必要ない」とまで発言した。あまり強がってゐると世界に敵を作るばかりではないかと思ふ。だがその一方で、世界に広がった感染の原因を中国の初動対策の遅れだけに帰さうとするのは、これも一方的であり過ぎる気がする。初動対策が遅れたのは中国だけではなくてほとんどすべての国で遅れたのだと思ふ。「感染しても軽症で済む場合が多い」などの情報もあって、どの国でも、このウイルスの真の脅威について、ある程度体験するまで分からなかった、といふ一面がある。僕自身もはじめのうちはここまで脅威になるとは思はなかった。それはきっと初期の中国でも同じことであったのだ。中国でひどいことになってるから気をつけませう、と言ってゐるうちに、あれよあれよといふ間に、世界中に広がってしまった。イランが、イタリアが、スペインが、そしてアメリカが、手酷くやられた。日本はこれまで良く押さへ込んで来たが、四月になって感染者の急激な増加を見せてゐる。結果を見てから初動が悪かったとは誰にでも言へることだ。中国だけを悪者にするのも真の反省にならない気がする。言論の自由を認めない社会は、摂理によっておのづから崩壊することになってゐる。何も他国が介入せずとも良いと思ふ。今は謝罪を求めたり、他国に責任をなすりつける場合ではないと思ふ。

f:id:sveski:20200405050359j:plain

今日の写真は僕より後に散歩した同居人が撮ったもの。