スウェーデンの郵便制度

2020-03-18 (水)(令和2年庚子)<旧暦 2 月 24 日> (先勝 庚申 九紫火星) Edvard Edmund  第 12 週 第 25968 日

 

スウェーデンの郵便制度は、昔は Postverket といふお役所の管轄であった。1990年代に民営化が進んで Posten といふ会社になった。ただし、国が所有する会社であったので民営化といふ言葉が当てはまるのかどうかはよく分からないが、役所から会社になったといふ意味では民営化だと思ふ。ネットで調べると2009年に Posten とデンマークの Post Danmark とが一緒になり、更に 2011 年に社名が Postnord と変更された。日本でも郵便事業は民営化されて久しいが、今でも各市町村にある郵便局はその名前も昔のまま郵便局と呼ばれてゐる様である。スウェーデンにはその様な郵便局が、少なくとも僕の町には、ない。切手はスーパーのレジか売店で買ふのが一般である。記念切手や切手のまとめ買ひはネットでできる。出すべき手紙に何クローネの切手を貼るべきかも基本は自分で重さやサイズを測って調べなければならない。

それは良いのだが、国際郵便の場合、どうも正しく届かないことがある様で気になる。僕が昨年の8月に投函した日本あての郵便は相手に届かなかった。また、先月中旬 Postnord から手紙が来て、「あなた宛に国際郵便が届いてゐるが税関で輸入手続きを取らなければならない。輸入税65SEKと申告手数料75SEK併せて140SEKを払込なさい。3月4日までに払込がなければ荷物は配達されません。」といふ内容のものであった。誰が何を送ってくれたのかもわからないのにお金を送るのも不安であった。追跡番号の最後がJPであるので、荷物は多分日本から来たのだなといふことだけが分かった。ともかくも140SEKを言はれるままに送金したのだが、それから3週間しても荷物は来なかった。ネットで追跡番号を入力してもそんな番号は見当たらないと出る。それで postnord に電話したのだが、結局行方はわからないままであった。僕は「荷物が届かないのなら送金した140SEKは返金してください」といふのがやっとであった。そしてそれは支払ったクレジットカードの口座に返金されたから、振り込め詐欺ではなかったけれども、もしクレームの電話をしなければそのままになるところであった。それにしても、誰が何を僕に送ってくれたのだろう。電話した時の話では、確かではないが、内容物は本が送られて来た様なことを聞いた。差出人は分からなかった。誰かが真心を込めて送ってくれたかもしれないのに、僕はお礼も言へない。

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この写真を撮った後で雲が広がり、雲全体が不気味な赤に染められたかと思ふと雨になった。