旅行を振り返るー通貨の話

2020-02-16 (日)(令和2年庚子)<旧暦 1 月 23 日> (大安 己丑 五黄土星)下弦 Julia Julius  第 7 週 第 25937 日

 

クロアチアEUに加盟してゐるが通貨単位はクーナである。市中ではユーロでの買物ができないのでクーナに両替しなければならない。ボスニアヘルツェゴビナに入ると通貨単位はコンベルティビルナ・マルカになった。しかし、実質的には市中でユーロが流通してゐた。むしろユーロでの支払ひの方が好まれる様な印象を受けた。厄介であったのは、ボスニアヘルツェゴビナで現金がなくなってしまったことだ。町のATMでお金をおろしたのだが、それはユーロではなくて、コンベルティビルナ・マルカの現金しか出てこない。この国を出れば通用しないお金である。その現金を持ち帰ってもスウェーデンの両替所では扱ってない可能性がある。それで、ボスニアヘルツェゴビナを出てモンテネグロに入った時に Kotor の銀行でユーロに両替した。ボスニアヘルツェゴビナへ行くときは現地のATMをあてにせずに、ユーロの現金を十分に持参して入国すべきであることを後になって知った。モンテネグロに入るとユーロだけが通貨単位であった。この国の ATM ならユーロが出てくる。EUに加盟してゐるクロアチアがユーロを使はずに、EUに加盟してゐないモンテネグロがユーロを使ってゐる。EU本部はモンテネグロがユーロを自国の通貨にしてゐることが面白くないのだが、モンテネグロにしてみれば、「私たちはEUに加盟したくて準備を進めてゐるのだから、今更自国固有の通貨を発行することなどできません」といふ態度だ。突飛な仮定だが、もしもアジアの何処かの国が日本円を自国通貨として採用しますと言ひ出したら何が起きるのだろう。日本円を発行できるのは日本銀行だけである。かういふ問題になると僕は何もわからない。

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Dubrovnikに着いた日の夕景