勉強の基本

2020-01-16 (木)(令和2年庚子)<旧暦 12 月 22 日> (先負 戊午 一白水星) Hjalmar Helmer 第 3 週 第 25906 日

 

定年退職してもう6年経つ。いつも家に居る生活だが、毎日自分なりに勉強を課してゐるつもりである。勉強って一体何を?これから先の余生を思へば、プログラミングを学ぼうといふ気持ちはあまり起こらない。ではもし僕がまだ若かったらどうか?世の中では GAFA をはじめとする IT関連の産業が大きく伸びて、そのことによって僕らの日常の生活様式が日に日に新しくなる時代となった。この様な時代の変化に乗り遅れまいとして、プログラミングの学習が小学校から必須とされつつある。しかし、僕は若い日の勉強にはもっと大事なものがあると思ふ。その大事なものを忘れてプログラミングの学習に没頭しても虚しいのではないか。教養としてのプログラミングといふものがあるのかしれないが、従来の算数を基本からしっかり学べば、新しい時代のプログラミング的思考などはひとりでに身につく様に思はれてならない。プログラミングが好きでたまらない人はどんどんやったら良いと思ふ。しかし、さうでもない普通の人は、プログラミングをマニアックな一部の人たちに任せてしまって、これでもかと出来上がってくるソフトウエアの大群の中から、自分に合ふものを選び、如何に自分の生活にうまく取り入れるかを考へた方が良いのではないかと思ふ。昔、初めてテレビが世の中に登場した時、これからはテレビを見るために電子回路の勉強が必修だなんてことはなかったではないか。もしプログラムの中身がどうなってゐるかを知らなければ使ひこなせない何かがあったとすれば、それは製品として未熟であることの証拠だ。プログラムの勉強は人に任せて、斯様な時代に自分は何をすべきかをじっくり考へた方が良いのではないか。これからの時代に生き残ることができるのは、プログラミングや語学ができる人ではない。しっかりと自分の頭で考へることができる人であると思ふ。僕は、勉強とは、しっかりと自分の頭で考へる練習のことであると思ふ。勉強机に向かってゐる時だけが勉強ではない。身の回りの掃除をする時も、整理整頓をする時も、健康維持のために運動をする時も、基本はひとつの様な気がする。実生活の全ての面で、何をするにつけても dilettante にならない。そんな心がけこそが、一生をかけての勉強の基本であると思ふ。

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by ギノ