マイナス金利よさようなら

2019-12-19 (木)(令和元年己亥)<旧暦 11 月 23 日> 先負 庚寅 九紫火星)下弦 Isak  第 51 週 第 25878 日

 

スウェーデンの Riksbanken の金利は、これまで長期にわたってマイナスを続けて来たが、今日から金利ゼロになった。これまでマイナス金利を続けて来たのはデフレを回避するためとされたが、住宅価格が高騰を続けて不安定になって来たことを受けて、これ以上マイナス金利を続けることは良くないと判断されたためと新聞に書いてあった。もう一つは過度のクローネ安を避けたい思ひもある様である。僕が1987年にスウェーデンに移住した時は、1クローネが24円ほどであったが、わづか2、3年のうちに10円ほどになってしまった。年収を日本円に換算してみると、いきなり半分以下になったわけで、僕も内心では焦った。日本での経験をあはせれば会社生活20年近いのに、当時の日本の大学卒の平均初任給程度にも負けてしまったのだ。しかし、営業的にはそれだけ競争力のある会社になったといふことでもある。高い生活を目指してストレスの大きい職につくよりは、生きてさへいけるなら低収入でも精一杯頑張ってやって行くことの方が幸せかもしれないと、その時思った。何も人間の価値が下がったわけではない、為替変動の数字のマジックに惑はされてここで動揺してはいけないとも強く思った。と、話が変な方向に行ったが、ともかくこの時の記憶としては、金利がめちゃくちゃに上昇したことを覚えてゐる。強いクローネになってもらふために金利が上がったのだ。それでもなかなか強いクローネにはならなかった。今日の1クローネは11.6円ほどで、依然として安いところにある。経済のことは何もわからないのだが、今日のRiksbanken の金利ゼロへの移行がこれからどの様に自分たちの暮らしに影響するのか少し興味を持って見てみたいと思ふ。

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南の空の薄日は霧の彼方に。スーパーへ買物に行く道で。