子供はなぜ学校へ行くべきか

2019-05-12 (日)(令和元年己亥)<旧暦 4 月 8 日>(大安 己酉 四緑木星)上弦 Charotta Lotta 第 19週 第 25658 日

 

何か質問を発する時、「こんなこと聞くと恥づかしいのではないか」と思ふ気持ちは誰にもあると思ふ。そんな気持ちを勇気づけるために「聞くはいっときの恥、聞かぬは末代の恥」といふ言葉もある。僕の同居人はこの点、まことに勇敢で、「エッ」と思ふ様な誰でも知ってゐることを、堂々と質問することがある。ある意味では安心して付き合へる相手である。だが、落ち着いて考へると、こちらもその言葉をよく聞く言葉だといふ程度に知ってゐるだけで、キチンと説明しようとすると、結局自分も何も知らないのだと思ひあたることもある。情報がラジオやテレビを通じて入って来た時代には、誰でも知ってゐることの範囲が限られたものだ。その分、それを知らないと恥でもあったかしれない。だが、インターネットの時代になると、知らないことや新しいことがうんと増えた。聞くことは全く恥ではなくなったのだが、誰かに聞くよりネットで調べることの方が断然多くなった。それで人と交はって知識を深める機会は減ったと思ふ。だが、本当の知識とは人と交はることによってしか得られないのかもしれない。子供は何のために学校へ行くのか、考へる原点がそこにあるかもしれない

 

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Stockholm で。対岸は Solna