平成最後の日

2019-04-30 (火)(平成31 年己亥)<旧暦 3 月 26 日>(仏滅 丁酉 一白水星)国民の祝日 Mariana Valborgsmässoafton HM Konungens födelsedag 第 18週 第 25647 日

 

日本では今日は平成最後の日である。日常的な作業で元号を使ふのは煩はしいものだが、改元で日本中がこれほどフィーバーするとなると、元号はこれからもずっと存続するのだらうと思ふ。ただ、かつて日本が戦争に巻き込まれていった時の大衆のフィーバーも、あるいはこれと同質のものかもしれず、その意味では十分警戒もせねばなるまいと思ふ。スウェーデンでも今日は旗日であった。と言ふのは王様のお誕生日であるからだ。ちなみに平成天皇のお誕生日はスウェーデンの王妃のお誕生日でもある。平成天皇のご退位についてはスウェーデンのニュースでも取り上げられた。今日はまたスウェーデンでは Valborgsmässoafton でもあった。夕方になって同居人と春の歌を聞きに行った。空気が乾燥し、火事になるおそれがあるので、ほとんどの会場でキャンプファイヤーは取りやめになったが、Nyköpingshus の広場では例年通りあると言ふことだったので、そちらへ行った。古い城壁の前でお爺さんたちが、高校生が卒業時に使ふ白い帽子をかぶって春の歌を歌ふのである。その力強い歌声はまだ明るさの残る高い空にこだまして、随分こちらも若い力に満たされた。北欧の空の色は淡く、人生につきまとふあらゆる義務感や心配事から解放される感じがした。歌が終はると火がつけられた。春を呼ぶお祭りはその様に過ぎた。スウェーデンではこれからがもっとも良い季節である。

 

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Valborgsmässoafton の春の歌声