今日から70歳

2019-02-08 (木)((未定)1 年己亥)<旧暦 1 月 4 日>(仏滅 丙子 一白水星) Berta Bert 第6週 第 25566 日

 

毎年、この日には誕生日を迎へるのだが、これまでいつも、どこで迎へただらうか。今年は故郷の生家で迎へることができた。故郷の生家で誕生日を迎へたのは、18 歳の誕生日以来実に52年ぶりのことではないかと思ふ。両親と祖母と姉との5人で暮らした懐かしい家だ。僕らの子供の時には産婆さんが来て、家で赤ちゃんが産まれたものだ。無論僕も家で産まれた。当時は出産にともなふ母子の危険は大きかったらうと思ふ。病院で赤ちゃんが産まれる様になったのはいつからなのだらう。家の周りを少し散歩した。昔あった家のいくつかは今は無く、新しい家に知らない名前の表札がかかってゐる。高校1年の時に古文の授業で「方丈記」を習ったが、その中に「昔ありし家は稀なり、あるいは去年焼けて、今年造れり、あるいは大家亡びて小家となる、住む人もこれに同じ、所も変らず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二、三十人が中にわづかに一人二人なり」とあったが、それに非常に近いものを眼前に見る思ひがした。立春は過ぎたのだが風は冷たかった。空からヒラヒラと小雪が舞ひ降りて、何かを囁く様に肩にかかった。

 

老残の 身にほのぼのと 春の雪

 

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町のケーキ屋さんで買ってきたケーキ