鴨長明の方丈

2019-01-04 (金)((未定)1 年己亥)<旧暦 11 月 29 日>(先負 辛丑 二黒土星) Rut  第1週 第 25531 日

 

鴨長明方丈記を著したのは、1212 年ごろ。場所は親鸞の生誕の地とされる日野誕生院の割と近くらしい。山科の南の方にある。ネットで調べると、鴨長明が住んだ方丈は組み立て式であり、何処へでも移動できるものであったらしい。それを再現した写真まで出てゐたのでちょっと驚いた。しかし、世をはかなんで隠遁した身であれば、その方丈の家を組み立てるのも自分ひとりでやったに違ひない。どんなに質素な家であっても、人が住むための家を建てるには、それなりの大工さん的センスが必要ではないかと思ふ。それもヘルパーもなしでよくやったなと思ふ。僕ならやはり大工さんに頼まないとできない。僕らは方丈記の文学的面だけを見がちであるが、彼はエンジニアリング的素質もあったのではないか。木の実などをとって食べたといふが、これもなかなかできることではない。冬は寒かったらうなとも思ふ。本当の隠遁生活とは厳しいものだと思ふ。

 

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木のシルエット