「どこに」と「どこへ」

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あまり勉強もしてないくせにスウェーデン語のことを書くのは気がひけるのだが、気付いた時に気付いたことを書き留めておきたいのでちょっと書く。英語で where は二つの用途に用ゐられる。場所と方向と (in or to what place)。”Where is my bag?” と言へば「僕のカバンはどこにある?」の意味だし、”Where do you go?” と言へば「君、どこへ行くの?」となる。その両方の使ひ方を一語で表して区別しないので僕ら日本人には心の奥に落ち着かない様な違和感が残るのだが、その様な言葉であるからその様に使ふしかない。ところがこれがスウェーデン語になると、”Var är min väska?”、”Vart går du?” の様にきっちりと区別されるのでありがたい気がする。日本語は便利で「どこ」の後に助詞を添へてその違ひを表す。”who” の場合はどうだらう。”For whom the bell tolls?” はスウェーデン語では ”Klockan klämtar för dig.” と訳されてゐる。”Till vem klockan klämtar?” とされないところに訳の力があるのかもしれない。英語から日本語に訳すると「誰がために鐘は鳴る」となり、スウェーデン語から日本語に訳すと「君がため鐘は鳴る」となる。一方は反語の様な質問であり、他方はシンプルな答である。気付いたことをちょっと書いた。

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