アクセルとブレーキのバランス

月 旧暦 4 月 21 日 赤口 丁卯 六白金星 Solbritt Solveig V23 25317 日目

あまり悪いことを想像してはいけないのだが、世の中の便利さがどんどん進んだ果てに、ある日突然、この世に破局が訪れるのではないかと、僕は時々心配する。悪魔はその日を辛抱強く待ってゐるのではないか。技術の進歩がまだ中途半端なうちに災厄が来れば、人はまた立ち直ることができるから破局にならないが、悪魔は、人類の全員がもう戻れない最後の一線を超えるのをじっと待ってゐる。日頃から僕らは技術の進歩に遅れまいと新聞のテクノロジー欄を読んだり、スマホを買ひ替へたりするが、その様な努力と並行して、もし、例へばこの通信インフラが破壊された時、自分はどの様に対処すべきかについても考へなければならないのではないかと思ふ。アクセルを踏みながらブレーキをかける様で中途半端な気もするが、後ろ向きの視点も必要なことと思ふ。福音が述べられた聖書になぜ、ヨハネの黙示録が併記されなければならなかったか。未来は今よりもさらに便利になるだらうが、その果てに幸福が待ってゐるかどうかは分からない。人間の有する根源的な問題は、便利さを追求することでは解決できない気もする。