日本へ

水 旧暦 3 月 24 日 友引 辛丑 五黄土星 Reidar Reidun V19 25292 日目

こないだ帰って来たばかりであるが、また日本へ行くことになった。今回はひとりで行く。小さな仕事の依頼があったので、引き受けてしまって日本へ行くことにした。定年退職後、初めてやってみる仕事である。僕は普段から本当は仕事をしたい気持ちも幾分あるのだが、何もしないでおく充電期間を取ることがまづ重要であると思ひ、この何年かは仕事を探す努力もしなかった。長い充電期間が済んで、いよいよ仕事を再開しようか思ふ頃には、もう歳で体力も衰へて、このまま、やはり、何もしない人生になる可能性の方が高い。充電期間と言ふと暇さうに聞こえるが、毎日の生活は結構忙しい。行きて行くだけでこれだけ忙しいのに、この上仕事なんてできないよ、といふ実感もある。定年を迎へるまでの僕は、どの様にして生きることと仕事することの両方をやってこれたのかなと訝しむ思ひもある。けれども、もし自分に役に立つことがあるなら、今回だけは少しでもやってみようかと思った次第である。朝、同居人は僕を自動車へ乗せて町のバスステーションまで送ってくれた。バスの窓に映る新緑が目にも鮮やかで、都に近づくと青い湖面は初夏の光を受けて眩しく輝く。こんなに素晴らしいベストシーズンにここを離れることがやや残念な気もした。