聖徳太子御廟(5月4日に更新)

月 旧暦 2 月 24 日 先勝 辛未 二黒土星 Otto Ottilia V15 25262 日目

4 月 5 日の夜はたくさんのお料理をいっぺんに食べすぎたせいか、夜中に頻りに腹痛を感じた。あまり眠ることもできなかったが、幸ひ、6 日朝になると痛みはひいたので、朝食も普通に食べて宿を出発した。宿があるのは大阪府南河内郡太子町。太子とは、無論、聖徳太子のことである。聖徳太子御廟があるので、まづそこへ行った。僕は十七条憲法の「和を以て貴しと為す」といふ言葉が好きだ。当時のどんな過酷な和平交渉の中からこの言葉が生まれたかは想像するしかないのだが、今でもこの言葉は昔と同じ様に服膺すべき言葉であると思ふ。憲法といふものは、今の人はみんな、法律だと思ってゐて、法律である以上、必ず守らなければならないものと思ってゐるのだが、もし万民が必ず守ることができる様なレベルのものであるならば、それは人間の精神を高めることはできない。本来あるべき姿と現実との乖離に苦しむ姿こそ、人間として尊いと僕は思ふ。そのあるべき姿を言葉で表したのが憲法である。僕にとっては憲法とは、法律である前に祈りの言葉であるのだ。「和を以て貴しと為す」。十七条憲法のこの言葉はそのことをよく僕に伝へてくれる。