石鹸嫌ひ

火 旧暦 10 月 11 日 友引 己未 五黄土星 Malte V48 25130 日目

冬になると背中が痒くなる。今年もそんな季節になった。痒みを止めるには、かゆみ止めクリームを塗るより、石鹸を使はないでおくのが最も効果がある。化粧品メーカーは一方で消費者に石鹸を買はせて肌を痒くさせておいて、次にかゆみ止めクリームを売りつけやうとしてゐるのではないか。疑ひ深い僕はそんなことを思ふ。初めから石鹸を使はずにおけば、どっちも買はなくて済む。僕はプールで毎日の様にシャワーを浴びるが、石鹸なしの沐浴で十分清潔は保つことができる。僕はもう高齢者なので加齢臭もあるかもしれない。加齢臭を防ぐ石鹸と銘打った広告を見ることもあるが、これも全く信用しない。そもそも加齢臭は、もしそんなものが本当にあるとすれば、人の吐く息の臭ひだと思ふ。犬の嗅覚を利用して、吐く息の臭ひからガンを発見する研究の新聞記事を読んだことがあるが、加齢臭もどこか内臓から発する臭ひに違ひない。なので、肌にどんな石鹸を塗っても加齢臭は取れないのである。石鹸など、溺れるものが掴む藁ほどの値打ちもない。これが僕のセオリーで、したがって、その様な広告は一切無視することにしてゐる。石鹸なしで、爽やかに、痒みのない冬を過ごしたい。