孫の得意顔

水 旧暦 閏5月26日 赤口 丁未 二黒土星 Sara V29 24998 日目

自分のことは自分ではなかなか分からないものであるが、一緒に居れば同居人のことはよく分かる。ーこの人は何を生き甲斐に生きてゐるのかー といふことが、である。孫が生まれてからのその喜び様は、本当にすごいものだと思ふ。少しの病気なら吹っ飛ばすほどの勢ひがある。そこへ行くと僕などは冷たい人間かもしれない。かつて僕は実際に冷たい人間と思はれてゐたらしいのだが、ひとりの子が授かって可愛がった時に、周囲の家族をして、「これだけの子煩悩さがある人間であるとは知らなかった、安心したよ」と言はしめたことがあるから、やはり、自分のことは自分では分からない。今日は娘が歯医者へ行く間、子供を見てゐて欲しいとリクエストがあって、「はいはい」と二つ返事で、同居人と僕とは100 キロメートル離れた街まで行って来た。孫の父は今日は家で仕事をすることを選んだので、もしかすると行くほどのことはなかったかもしれないが、少しでもお仕事に集中できる様にしてあげようと居間で孫をあやした。母の不在が不安な様子で、なかなか気をそらさせるのが難しかった。母が帰ると安心して得意顔になった。それで四人でちょっと散歩したりもした。