小さいもの 大きいもの

月 旧暦 5月18日 仏滅 庚午 三碧木星 Eskil V24 24961 日目

「地球は大きい」とも言へるし、「地球は小さい」とも言へる。「人間がもしも蟻みたいな大きさだったら」と考へることもある。宇宙の果てから原子核の内部に至るまで、ものの大きさは、相対的でしかないから、一般に「こんな小さいことは無視しよう」と考へるのは間違ってるかもしれない。どんなに小さなものも、より小さなものから見れば巨大に見えることだらう。道元は、野菜の切り端でも粗末に扱ってはならないと説いた。茶碗の底に残った一片の野菜でも、うんとミクロな目から見ればアマゾンの熱帯雨林ほど巨大であるかもしれない。それで僕は大森林を無駄にしてはいけないといふ気持ちを思ひ浮かべて、食事が終はる時、茶碗の底に食べ物が残らない様に心がけてゐる。