余計な心配

日 旧暦 2月22日 大安 乙巳 三碧木星 Josef Josefina V11 24876 日目

「夫レ教育ハ建国ノ基礎ニシテ、師弟ノ和熟ハ育英ノ大本タリ」といふ言葉がある。訪れたことはないが、第五高等学校(現熊本大学)にその言葉が碑として残されてゐるといふ。夏目漱石の言葉である。今の日本の教育の現場はどうであるか知らないが、「日本の教育は今のままで良いのか」といふ問題は昔から繰り返し議論されて来た。昔から問題だ問題だと言ひながら日本には優秀な人がたくさん育って来たぢゃないかといふ楽天的見方もある。何も僕が心配することもないとも思ふのだが、でもやはり気になる。ごく一部の上層の人たちは教育制度の是非に関係なくエリートの道を歩むかもしれないが、バーンと層の厚いところにきめ細かい人材育成がなされなければ社会のためにならないと思ふ。気になることは小学校教諭などの正式教員が次第に減らされて外部委託教員が増やされさうな雰囲気を感じることだ。教育方針が悪いとその影響は二十年、三十年後の社会に現れる。イノベーションのために大学の産学協同を推進するより、小学校低学年の教育の充実の方が大事な気がする。教育勅語を復活させればそれで解決する問題では無論ないと思ふが。