カーネルおじさん

土 旧暦 12月10日 先負 甲午 四緑木星 August Augusta V1 24793 日目

今朝の朝日新聞天声人語にはフライドチキンのカーネルおじさんのことが出てゐた。65歳の頃一文無しであったのが、それから事業を起こして大当たり。僕ら「準高齢者」には何か夢を持たせてくれるみたいなお話だが、おじさんのセリフがポイントだ。「65歳までに手に入れたことを結集すれば新しいスタートが切れる」。65歳までただ漫然と会社生活をしただけのものは、結集させるべき何の蓄積もないので、結局何もできない。話は飛ぶが、漢字の字書三部作「字統」「字訓」「字通」は白川静博士が実に73歳にして始められた10年がかりの偉業であった。若い時からの積み重ねがあればこそ、老齢にしてそんなすごいこともできるお手本である。今の時代は、イノベーションとかプログラミングとかに高い価値が付加されてゐる様に見えるが、長い目で見れば決してそれらは普遍的な価値ではない。若い人は「我が道を行く」ことの大事さを自覚してコツコツとやってほしいと思ふ。僕らの様に「準高齢者」になってから後悔しないために。