障害者施設殺傷事件

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ラジオのニュースは一日中障害者施設殺傷事件のことを報じた。結果から言ふと市井にテロリストを養ってゐるのと似た様な悲惨な大量殺人事件が起きてしまった。それも平和な町の最も安心してゐられる筈の施設で起きた。容疑者は同施設の元職員であるといふ。以前にも老人施設で、お世話する側のものによる犯行が報じられたこともあった。容疑者は精神に問題があるに違ひないが、「自分とは異質のものは受け入れられない」と考へる人間の台頭を暗示する様な、一つの時代の傾向を象徴する事はないだろうか。かつて小学校の校庭は普通の人でもかなり自由に行き来できる広場であった。ところが、学校に乱入して狼藉を働く者の出現で、関係者以外の出入りが禁じられる様になった。そのことで小学生たちの心は一般に閉鎖、萎縮の傾向を示したのではないかと思ふ。今、施設にこの様な悲惨な事件が起きて、再発防止のために全国にある似た様な施設で警戒体制が敷かれることも予想される。施設に暮らす心の敏感な人たちは要らざる警戒に緊張してしまふのではないかとも思ふ。容疑者は如何にして犯罪に至ったかを泥縄式に心理分析しても再発防止には役立たない気がする。もっと根本的なところから、僕らの生き方を問ひ直すことがなければ、社会の状況は良くならないのではないかと思ふ。プログラミングを義務教育化すべきだとか、変なことを議論してゐる場合ではないのではないか。