自動運転車の死亡事故

水 旧暦 6月3日 友引 己丑 二黒土星 Esaias Jessika V27 24609 日目

テスラは破竹の勢ひで伸びるアメリカの電気自動車の会社である。自動運転も着々と開発を進めて来たが、勢ひ余ってか、数日前に自動運転での死亡事故を起こした。光がまぶしすぎて、人の目にも機械の目にも先がよく見えなかったらしい。緯度の高い地方では、太陽はどちらかと言ふと横滑りに動くので、陽が眩しくて運転しにくいことはよくある。人間の目には眩しくて見えない場合でも機械はしっかりと先を見て欲しい。雨の日、風の日、吹雪の日、いつでも安定して周囲を見るセンサーであってくれなければ乗客は安心できない。今回の事件で自動運転の開発にブレーキがかかることはないと思ふが、課題を残したことは確かである。さらなる安全の向上がなされるとは思ふが、実用化されてからも決して事故が起きないとは限らない。もし、自動運転のタクシーが事故を起こして乗客が犠牲になった場合、誰が責任を取るのかもややこしい課題と思ふ。「絶対に事故を起こさない」と肝に銘じて運用することと、「それでも事故はいつか起きてしまふものだ」といふことを認めること。この矛盾する二つを受け入れることは新技術の適用に欠かせない。自動車にしろ、電車にしろ、飛行機にしろ、原子力発電にしろ。文明の利便を享受するためにリスクを取らねばならぬのはやむをえないことと思ふ。如何にそのリスクを小さくできるかが文明の習熟度と思ふ。