Pite〓 の友達

土 旧暦 5月14日 赤口 辛未 二黒土星 Björn Bjarne V24 24591 日目

Luleå から 1時間近く E4 を南下すると Piteå に着く。Piteå にはちょっと親しい若い友達の家族が住んでゐる。寄ってみることにした。Öjeby kyrka へ連れて行ってもらった。Gammelstad で見たのと同じ様な kyrkstad がここにもあった。教会に入ると、祭壇、説教台、人々の座る席などが、斜めに交差する様なユニークな造りになってゐた。この教会からほど近い墓地にこの若い夫婦は自分たちのためのお墓を既に用意してゐる。お二人には12歳と4歳ほどの二人の娘があるのだが、実はその間にもう一人、お子があった。その子は2010年の夏、生を受けてわづか80日をこの世に生きてなくなってしまった。名前をゆうきちゃんと言ふ。ゆうきちゃんはこの教会でお葬式をしてもらって、近くの墓地に眠ることになった。けれども、冬になると暗い寂しいこの北欧の墓地に乳児が一人で眠るにはあまりにも寂しかろうと、両親はその墓石に自分たちの名前も刻んで、「私たちもここに居るから一人ではないよ」とゆうきちゃんを励ますことにしたのである。僕たちもお参りして合掌した。毎日の暮らしでは、食事の時もおやつの時もいつもゆうきちゃんはお姉ちゃんと妹の間に居る。お姉ちゃんと妹はこの様にして命の喜びと重みとを小さいときからしっかり感じて生きてゐる。「人間到る処青山あり」といふ詩もある。”Ja, jag vill leva, jag vill dö i Norden” といふ詩もある。それらの詩をそのまま生きる様な生き方に触れて、今日の訪問は感じる処が大きかった。

その後はこの四人家族と別れて E4 をさらに南下した。Härnösand の少し北の海沿ひに Rö といふ地区があって、その Sågverket といふユースホステルに泊まった。その名が示す様にこの地は昔の木材の加工地の様なところである。対岸には Hemsö といふ島がある。説明書を読むと、その島には第2次世界大戦後、スウェーデンの重要軍備施設があったところであると書かれてゐた。