ネットで電灯を買ってみたら

金 旧暦 4月28日 先勝 丙辰 二黒土星 Ingemar Gudmar V22 24576 日目

机の電灯が壊れてしまった。傘の上のスイッチを押すたびに点灯と消灯をくりかへすのだが、スイッチを操作すると点灯する前にカチカチカチと点いたり消えたりをくりかへす様になった。パワーセーブの電球がもう古いのかと思って電球を交換したのだがそれでも同じことであった。そのうちにスイッチが全く機能しなくなったので、「今までご苦労さんでした」と声をかけて捨てた。代はりに新しい電灯を買ふことにした。町のお店に行けばデザインのカッコ良い電灯がたくさん売られてゐるのだが、僕は、学生時代にZライトと呼ばれてゐた、長いアームが伸びてくれる電灯が好きなのである。大学生になった時、Zライトを使ふ様になって、ちょっと大人の気分になれた思ひ出もある。それとなるべく同じものを探したが、お店では見つからなかった。ネットで調べたら、IKEAに似た様な電灯があったので、ネット上で買ふことにした。今日になって、近くのスーパーに行けば受け取ることができると通知が来たので行ってみたが、ちょっとした手違ひなのか、まだ届いてなかった。今日は金曜日。明日からスウェーデンは三連休であるから、近くのスーパーに品物が届くのは来週の火曜日以降になる。これが日本であったら、四日も待たなくても配達してくれるものと思ふ。

別な例を挙げると、僕らの町の屋内プールは2年以上も閉鎖して改装工事を行った。今年の秋に漸く完成、オープンする予定である。これも土曜日曜の作業をしないから工期はここまで長くなったのである。これが日本であったら、お客様に不便はかけられませんと言って、もっと突貫工事になったと思ふ。

スウェーデンでは、働く人は休みを取りやすくて羨ましい」といふことを言ふ人もあるが、それは自分が消費者に回った時、不便な暮らしを受け入れることを代償として成り立つことなのだ。ここでは休日は誰も働かないのが当たり前なので、配送も休みである。すると消費者はその不便をしのがねばならない。金曜日に届かなかったら火曜日まで待たねばならないのだ。「不便だけど働き方が緩やかな社会」と「便利だけど働き方がきつい社会」とどちらが良いかといふことになると、答へを出すのは難しい。「便利で働き方が緩やかな社会」を目指すべきと思ふが、日本がスウェーデンの様に近づくのか、スウェーデンが日本の様に近づくのか、僕には分からない。ロボットの登場がヒントになるかもしれないが。