発電所とロボット

土 旧暦 10月10日 先勝 辛丑 五黄土星 Helga Olga V47 24381日目

福島の原子力事故を収拾させるためにこれからも長い時間がかかるだろうが、そこではロボットの働きが期待されてゐる。ロボットは廃炉に向けて大事な役目を果たすことになると思ふが、福島だけでなく、稼働中の原子力発電所の現場監視にもロボットに参加させる様に開発を急ぐべきではないかと思ふ。原子炉建屋、タービン建屋などの各フロアーに一人ずつロボットを配置して常時くまなく巡回させるのである。あらゆる手動弁、自動弁、調節弁の開度を見て回って、例へば現在の運転状態から判断して今この弁が閉まってゐるのはをかしいのではないかと、中央に報告させる。あるひは、圧力計の現場指示が昨日までの指示より若干高くなったのはストレーナーに何かつまりかかったのではないかと報告させる。回転機器には筐体表面にマイクロフォンを貼り付けて異常振動が無いかを調べて報告させる。従来の監視システムが中央制御室に警報を発する前の段階で変化の予兆を迅速に捉えることができるのではないかと思ふ。今のロボットは東大の入試問題も解くほどだから、それくらいのレベルのことは出来るので無いかと思ふ。実際に操作をするのは運転員が現場に行ってするが、その元になるデータを知らせるといふ役目を受け持たせるのである。すると、発電所の運転要員もこれまでより少なくできるのではないかと思ふ。誰かはもうその様な開発を始めてゐるだろうが、各自動車会社が自動運転技術を競争開発するほどの熱意を持ってこの目標に当たれば、割と容易に実現できるのではないかといふ気もする。それができれば、原子力発電所に限らず、全国の火力発電所や化学工場などでも威力を発揮することと思ふ。