南シナ海の米中対立

火 旧暦 9月15日 大安 丙子 三碧木星 満月 Sabina V44 24356日目

中国は随分前から「領海」と主張して南シナ海に人工島を造成してゐる。米軍は今年の前半からこのことに対処する考へでゐたが、平和主義者のオバマ大統領は行動を起こすことに慎重であった。先月の米中首脳会談では、オバマ大統領は習主席に人工島造成の中止要請をしたが、習主席は何の返事もしなかった。アメリカを舐めてゐる様にも感じられる。オバマ大統領も怒りがこみあげて、現地への米艦船派遣を了承し、このことから急に南シナ海の緊張が高まった。急激に火を噴き合ふことはないと思ふが、この緊張関係は日本も無縁では居られない。沖縄の戦略的意義もますます高まると思ふ。日本人は軍事力の行使は無条件に悪であると考へる人が多い。その意味ではオバマ大統領を心情的に理解する日本人は多いのではないかと思ふ。けれども、2年ほど前、シリアが化学兵器を使用したことに対し、アメリカが軍事行動に出るのを逡巡した時から、世界は更に複雑さを増した様にも感じられる。軍事行動は基本的にいけないと僕も思ふが、軍事行動に出なかったことで平和が遠のく場合もあるかと思ふと複雑な気になる。いまの平均的日本人の「単に軍事はダメ」とふ考へ方だけではこれからの時代に対処できないだらうとも思ふ。