ダニエル君と日本語

金 旧暦 7月8日 友引 己巳 七赤金星 Jon Jonna V34 24300日目

ダニエル君が日本語の勉強に来た。毎週何曜日と決めてやって来るのではない。同居人が家に居ると落ち着かないので、同居人の居ない時間帯に来てもらふことにしてゐる。ダニエル君自身も仕事をしてゐるから両者の予定のうまく合ふ時は月に何度もない。期限や目標を掲げて勉強してゐるのでは全然ない。もし学習者にその様な強い目標があるならば到底僕はお相手できない。家に来てくれたら雑談風に話をし、本をいくらか読む。それだけのことである。そんな勉強法でも良いと僕は思ってゐる。ダニエル君は片道1時間かかる道をドライブしてやって来るのだからガソリン代だってバカにならない筈だ。やってゐることがつまらなければそのうち来なくなるだらうと思ふのだが、これまでのところは割と熱心にやって来る。それで僕もお付き合ひをする。今日は今里隆著「屋根の日本建築」といふ本の序章から、日本建築の「空間」の捉え方と日本文化の特徴、例へば日本画で「余白」が重要視されることのあたりの叙述を読んで説明した。ダニエル君はフムフムと頷いて時々驚いた様な様子を見せる。日本語の勉強法には色々あるかしれないが、例へばお店や食堂で困らない程度の会話力をつけるための学習なんてつまらないと思ふ。