時の記念日

水 旧暦 4月24日 先負 丁巳 三碧木星 下弦 Svante Boris V24 24229日目

6月10日は時の記念日。これは日本だけの話である。漏刻と呼ばれる水時計の使用を開始した日にちなんだと言はれる。天智天皇の10年、西暦671年のことである。世界の国々のうち、公的な時計の使用が歴史文書上に見出される国がいくつあるかしれない。時計の使用は文明の発祥地では多分紀元前からあったであらうが、近代国家につながる歴史を持つ国として、日本は結構昔から時計を使用してゐたと思ふ。太陽が南中する周期を1日として、12等分する定時法も平安朝に既にあったが、日の出と日の入りを基準にして、昼間と夜間をそれぞれ別々に等分した不定時法もあって、むしろ後者の方がお日様の下で生活する分には便利であったかしれない。近代都市は24時間眠らないから不定時法では具合が悪い。今では原子時計も出来て、まことに正確に1秒の長さが決められてゐるが、天体の運行に時刻を合はせるために、1日の長さをうるう秒を導入して調整されることがある。次回は今年7月1日午前9時(日本時間)に導入される。これはもう世界中で一斉に導入される。僕らの生活感覚ではその日だけ1秒長くなっても全く分からないが、計算機が高度に発達した現代では経済の分野などで懸念されることもあると言ふ。何年かに一度、うるう秒が挿入されると言ふことはそれだけ地球の自転が遅くなってゐるからだらうか。