携帯電話の勧誘

金 旧暦 4月12日 先負 乙巳 九紫火星 Yvonne Jeanette V22 24217日目

僕はスウェーデンでは携帯電話を持ってゐない。仕事をしてゐた頃は家の外で電子計算機を使ふことが多かったので、携帯電話よりも携帯ブロードバンドの方が便利であったから、そちらの方だけを契約してゐた。しかし、仕事を辞めた今、外で電子計算機を使ふことはグッと少なくなった。それで携帯ブロードバンドを解約して携帯電話に変更しようかと思案することがあった。携帯電話にはテザリングの機能もあるし、ネットで色々な注文をする時に携帯電話番号を必須で記入すべきことが多く、日本の携帯電話番号を記入してもシステムが受け付けてくれないことが多い。今や携帯電話番号を持たずに市民生活を送ることは難しい時代になった。そんな時に通信会社telenorから電話がかかって来て、うちの料金は安いから契約しろと言って来た。相手の説明は確かに丁寧ではあったが、長い会話の末に僕は「いきなり電話をかけて来てその場で契約しろとはおかしいぢゃないか。今あなたが説明したことを一度パンフレットの様な印刷物で郵便で送ってくれたらそれから検討しても良い」と答えた(つもりである)。数日後に telenor から郵便が届いたがその宛名は僕の名前ではなく同居人の名前であった。さらにその封筒を開くと既に simカードが同封されてゐて、あなたの名義(同居人名義)の電話番号はこれですといふ説明書がついてゐた。僕はビックリしてしまって、町の telenor の窓口に直接文句を言ひに行った。すると相手は、「ここではその様なサービスは受け付けられない、その紙に書いてある電話番号に電話しろ」とまあこんな調子である。その人の言ふことは多分あってゐて、システム上それは仕方のないことなのかもしれないが、一消費者としては困る。「君は一体どんなサービスのためにここにゐるのかね」と聞きたい衝動を抑へて店を出た。家に戻って telenor に電話をしたが、長く待たされた後で状況の説明を始めるとすぐに電話を切られてしまった。またかけ直してまた長く待たされたが、こちらがした覚えのない携帯電話の契約申し込みだけはなんとか撤回された様である。それから別の通信会社 Telia の窓口へも行ってこれまで使って来た携帯ブロードバンドの解約手続きをした。手続きの一月後に通信できなくなるといふことであった。そのついでに携帯電話の料金体系についても聞いてみたが、その料金は telenor の電話で受けた説明と全く同額であった。こんなことがあって、僕は telenor には決して携帯電話契約を申し込まないことを決めた。