近くのスーパーで

木 旧暦 1月15日 先負 庚辰 五黄土星 Tora Tove V10 24131日目

火曜日と木曜日は近くのスーパーが高齢者割引5%の日である。高齢者となった僕はなるべくこの日に買ひ物をする様にしてゐる。歩いてすぐのところにあるのがありがたい。だが、品物を選ぶのに、同居人が一緒について来ることが多い。量がかさんでも二人なら歩いて持ち帰ることができるので、二人で行く買ひ物はなかなか良い。今日も二人で出かけた。が、家に帰ってしばらくすると、同居人は「買って来た卵がない」と言ひだした。日本のスーパーでは、レジを通った品物は係りの人がカゴに入れて渡してくれて、それを少し離れたテーブルに運んで買ひ物袋に入れ替へるが、こちらのスーパーではレジを通った後、品物はコンベヤーで広い河口に流されて、買物客はそこで買物袋に詰める。卵はバラ売りで紙袋に入れただけだから運ぶ時に割れやすい。最後に一番上に載せて帰らうとして取ってくるのを忘れたらしい。まだ残ってるかしらと思って僕は一人でもう一度、スーパーへ行ってみた。レジのお姉さんは顔なじみで、僕と目が合ふとすぐに「卵でしょ」と言ってくれた。彼女は他の客のレジを続けながら片手に電話器を持ち、店内連絡をしてくれた。そこで待ってゐると、別のお姉さんが忘れた卵の紙袋を持って来てくれた。卵売り場の冷所で別にして取って置いてくれたのである。僕は何べんも頭を下げてそれをもらって家に帰った。