NHKスペシャル 巨大災害 を見て

日 旧暦 8月7日 友引 甲戌 二黒土星 Arvid Vidar V35 23944日目

NHKスペシャル 巨大災害 第1集 異常気象」「第2集 スーパー台風」を見た。最近の自然災害の特徴を、地球的な規模で、例へば偏西風の吹き方の変化などから説明されてゐた。地球の大気温がじわじわと上昇するなかで、過去10年ほどは、表面的には小康状態で安定を保ってゐるかに見えるが、この間にも地球は熱をためこんでゐて、海の深いところで温度上昇が見られる様な説明もあった。地球はそれ自体ひとつの生き物で、平穏な顔つきをしながら腹の中に煮えくり返る怒気を秘めた人の様で恐ろしい。もしかすると、僕らが日頃問題だと思ってゐること、例へば福島第1原発の後始末をどうするのか、非難してゐる人たちの将来はどうなるのか、原発の再稼働に向けて安全の確認は大丈夫か、東京の一極集中をどう分散させるべきか、高齢化社会をどうするのか、パレスチナ問題はどうなるのか、ウクライナはどうなるのか、等の悩みはある日突然、ちっぽけな問題になってしまふかもしれない。我らの文明の崩壊が近いのではないか、もっと言へば人類は滅亡するのではないか、と大袈裟に言へば、その様な危惧をどこかで抱いてしまふのである。破局はおそらく一気にやって来る。長い長い地球の歴史の中で、最近の1万年ほどは奇跡的に温暖で安定してきた。そのおかげで地上に生命が育まれたが、その安定が揺らぎかかってゐる。やがて生命たちは絶滅するだらうが、どこかにその種が見えない形で保存されて、これから先の何万年か何億年かの経過の果てにまた地球が浄化された時、種は眠りから覚めて息を吹き返す様なことが起こるのだらうか。番組を見て色々と考へてしまった。